こんにちは。
今回は、Hiseniorより発売中のイヤホン「Hisenior Cano Cristales」のレビュー記事となります。
※本製品は、AliExpress様よりご提供いただいております。
このような機会をいただけましたことに、感謝いたします。
製品の概要
「Hisenior Cano Cristales」は、中国・深センに拠点を構えるカスタムIEMブランド「Hisenior」が手がける、同社のユニバーサル型イヤホンの中でも上位に位置づけられる多ドライバー機です。
Hiseniorは、もともとステージ用途を中心に高品質なカスタムIEMを展開してきたプロフェッショナル向けブランドで、音楽家やエンジニアからのフィードバックを反映した実践的な製品開発に定評があります。
近年は「カスタムIEMと同等の品質をユニバーサルでも」という理念のもと、オーディオファン向けのハイエンドモデルにも注力しており、手頃な価格帯で本格的な音づくりを楽しめる点が高く評価されています。
Cano Cristalesは、2基のダイナミックドライバーと8基のバランスドアーマチュアドライバーを組み合わせたハイブリッド構成を採用。
低域の厚みと高域の繊細さを高いレベルで両立し、広大な音場と高解像度な描写を実現しています。
製品名の「Cano Cristales」は、コロンビアに実在する“世界一美しい川”に由来しており、フェイスプレートには自然の流れや色彩を彷彿とさせるマーブル模様のアクリル素材が使われています。
また、ユニバーサルモデルながらカスタムIEMのような装着感を意識したシェルデザインも特徴で、フィット感と遮音性の高さが両立されています。
販売先のストア情報
「Hisenior Cano Cristales」は、以下のストアでご購入いただけます。
製品の紹介
パッケージ構成
製品名とイメージビジュアルが大きくデザインされた厚みのあるスリーブ式パッケージに収められています。
表面にはレザー調のエンボス加工が施されており、中央には虹色の川を想起させるフェイスプレートの写真がレイアウトされています。
下部には「HYBRID 2DD+8BA IN-EAR MONITOR」の金文字が配され、シックで高級感のある印象を与えます。
背面には、製品コンセプトや仕様が英語・韓国語・日本語で記載されています。
本機はHiseniorの「WILD NATURE」シリーズに属し、液体シリコン製のカスタムダイナミックドライバーを含む新構成や、カノ・クリスタレス川に着想を得たビジュアルが特徴であることが説明されています。
スペックとしては、2DD+8BA構成、3ウェイパッシブクロスオーバー、10Hz〜40kHzの再生周波数帯域、感度113dB(@1mW)、インピーダンス15Ω、ノイズアイソレーション-20dBなどが記載されています。
これらの数値からも、本機がハイエンドクラスを強く意識した設計であることがうかがえます。
付属品
本製品には、実用性と選択肢の豊富さを両立したアクセサリーが多数同梱されています。
ケーブルは、銀メッキ単結晶銅(UP-OCC SPC)による4芯構成で、柔軟かつ取り回しに優れた質感を備えています。
端子は2pin(0.78mm)規格で、プラグ部分は交換式を採用。
3.5mm / 2.5mm / 4.4mmの3種類が付属しており、デバイスに応じて簡単に切り替えることができます。
プラグの固定にはロック機構が用いられており、使用中に抜け落ちるようなことはなく安心して使用することができます。
イヤーピースは、シリコンタイプ3種とフォームタイプを含む計7ペアが付属しています。
シリコンはバランス重視タイプ、低音重視タイプ、装着感を柔らかく整えるソフトタイプの3系統が揃っており、それぞれ S / M / L の3サイズ展開。
さらに、フォームタイプがMサイズで2ペア用意されており、音の傾向や装着感に応じて細やかな調整が可能です。
そのほか、上質な質感のレザー製セミハードケース、ケーブルをまとめるバンド、クリーニングクロス、ケーブルクリップも同梱されています。
高級感と機能性を兼ね備えたパッケージ内容は、所有する楽しさを引き立ててくれるものとなっています。

イヤホン本体
本体は透明感のある紫のレジン素材で成形されており、内部に配置された複数のドライバーや音導管が視認できる構造になっています。
こうした設計は、単なる装飾ではなく、音響的な合理性と手作業による精度の高さを両立させたものであり、見た目の美しさと技術的な信頼感を兼ね備えています。
フェイスプレートには、青と紫のマーブル模様が流れるように重なり合い、左側には「CANO」、右側には「CRISTALES」のロゴが金色で描かれています。
このビジュアルは、製品名の由来にもなっている「カノ・クリスタレス川」の幻想的な色彩を抽象的に表現したものです。
ノズルは金属製で、フィルター部分にはメッシュ状のガードが施されています。
ノズル径は約5.9mmとやや太めで、市販のイヤーピースとの互換性も高く、装着時の安定感と密閉性を両立した設計です。
シェル形状はユニバーサルモデルでありながら、カスタムIEMに近い装着感が得られるよう設計されており、耳へのフィット感や遮音性の高さにも優れています。
2pin端子はフラットな埋め込み式で、接続時の安定性や精度の高さがしっかりと確保されています。
全体として、外観の美しさと工作精度を両立した本体は、実用性だけでなく所有欲をも満たしてくれる完成度の高い仕上がりとなっています。

レビュー
レビュー環境
本記事のレビュー時における構成は、以下のとおりです。
| イヤーピース | final Eタイプ |
| イヤホンケーブル | 付属ケーブル(4.4mm) |
| DAC・アンプ | MOTU M2 / ONIX Waltz XM10 LTD / D&A Alpha Pro |

試聴曲(シリウス / 藍井エイル)
全体的な音色・各音域のバランス
全体的な音色として、私自身のイメージは「ニュートラル~わずかに暖色寄り」だと感じました。
ニュートラルを基調としながらも、ややドライな質感を伴った精密なサウンドバランスが特徴です。
低音から高音までの帯域はフラットに近く、それぞれが独立して明瞭に描写されつつも、音全体には適度な距離感と空気感が感じられます。
特に低域においては、輪郭の明確さと空間的な広がりを両立した音作りがなされており、試聴曲のような重厚な楽曲では、深く沈み込むバスドラムや低弦のうねりが、音場全体を包み込むように響き渡ります。
この印象的な低域の包容力に対して、中高域は過度に主張することなく、ディテールを繊細に描くことに注力されており、全体としては緻密なモニター系に近い設計思想が感じられます。
低音域
低音域は、しっかりとした厚みと深さを持ちながら、ぼやけることのない引き締まった描写が魅力です。
2基のダイナミックドライバーにより、バスドラムやベースが力強く沈み込みながらも、音の境界線ははっきりと保たれています。
試聴曲では、低音がただ響くだけでなく、空間を包み込むような広がりを伴って鳴るため、楽曲全体を支える力強い土台として機能していました。
迫力はありつつも他の音を邪魔しない絶妙なバランスで、音楽全体の空気感を作り出す要となる帯域です。
中音域
中音域は、ボーカルやメロディ楽器がすっきりと整った位置で自然に鳴ってくれる安心感のある仕上がりです。
輪郭は明瞭ですが、尖ったり強すぎたりすることはなく、耳に優しい聴き心地が続きます。
試聴曲では、ボーカルがしっかりと前に出ており、歌詞のひとつひとつが聴き取りやすく、滑らかな口当たりで再現されていました。
それでいて、後ろで鳴っているギターやシンセとの距離感もわかりやすく、音の重なりや空間表現が丁寧に整えられている印象を受けます。
高音域
高音域は、細かな音までしっかりと描きながら、刺激感を抑えた柔らかい鳴り方が印象的です。
シンバルやハイハットなどの金属音は繊細に響き、無理に目立とうとすることなく、全体の中で自然に馴染んでいます。
試聴曲でも、高音がスッと伸びる感覚がありながら、シャリつきや刺さりといった不快さはありませんでした。
細かい音の動きや、余韻の広がりまで感じ取れるため、情報量は多いのに疲れにくいというバランスの良さがあります。
バーチャル試聴
以下の動画では、「Cano Cristales」の音をバイノーラルマイク(HEADREC BINAL 2)で収録しています。
使用音源は、YouTubeチャンネル「Audio Library」より、空間の広がりと重厚な低音が際立つフリーBGMを選定しました。
あくまでも参考用の音源となりますので、実際にイヤホンを装着して試聴された際の印象とは異なる可能性があります。
音の傾向をつかむ一助として、お楽しみいただければ幸いです。
今回のレビューは以上です。
お読みいただきありがとうございました。





