「TINHIFI HUO」は、10mm径のダイナミックドライバーとバランスドアーマチュアを各1基搭載した、ハイブリッド型イヤホンです。
実売30ドル以下と手頃ながら、重さのある低音とクッキリした中高音を組み合わせた、メリハリのあるサウンドに仕上がっています。
製品の紹介
パッケージデザイン
一般的な化粧箱のような外装パッケージはなく、イヤホン本体とキャリングケースを中心としたシンプルな構成です。
ケースはTINHIFIのロゴが入ったセミハードタイプで、イヤホンやケーブルをまとめて収納できるだけの余裕があります。
華やかなパッケージではありませんが、低価格帯の付属品としてはしっかりした作りです。

付属品
付属品は3.5mmケーブル、イヤーピース3サイズ、キャリングケースで、イヤーピースは最低限の3サイズのみ。
種類の異なるイヤーピースなどは付属しません。
普段は「NICEHCK C04」を使うことが多いのですが、HUOではイヤーピース側の高さが足りず、装着が安定しませんでした。
そのため今回は付属イヤーピースをそのまま使って試聴しています。
付属イヤーピースでは特に問題なく装着できたので、まずは純正の組み合わせから試してみるのが良さそうです。

イヤホン本体
イヤホン本体はクリアな樹脂シェルに、金属製のフェイスプレートを組み合わせたデザインです。
透明なシェルから内部構造が見え、フェイスプレートは波打つような立体感のある造形。シンプルながら、低価格帯としては見栄えの良い仕上がりだと思います。
その一方、フェイスプレートは鏡面に近いため、指紋や皮脂汚れがかなり目立ちやすいところは個人的に気になりました。
綺麗な状態を保つなら、たまに拭いてあげたほうがよさそうです。
ドライバー構成は10mm径のデュアルマグネット・ダイナミックドライバーとカスタムのバランスドアーマチュアによる、1DD+1BA構成。接続端子にはQDCタイプの2Pinを採用しています。
ノズル径は実測で約5.7mmと太くはありませんが、やや長さが抑えられているので、イヤーピースによっては今回のNICEHCK C04のように高さとの相性が出る可能性があります。
販売先のストア情報
「TINHIFI HUO」は、以下のストアでご購入いただけます。
レビュー
レビュー環境
本記事のレビューは、以下の環境で行いました。
| イヤーピース | 付属イヤーピース |
| ケーブル | 付属ケーブル(3.5mm) |
| DAC・アンプ | D&A Alpha Pro |
全体的な音色・各音域のバランス
全体としては、低音と高音を前に出し、中音域を少し引いたV字型のサウンドです。
音の距離感は比較的近く、音場もやや狭めで、大きく広がるというよりコンパクトな範囲に音をまとめたような鳴り方です。
全体を広々と見せるというよりは、近い距離でメリハリを分かりやすく楽しませる方向に仕上がっています。
低音域
低音域はしっかり量感があり、HUOの中でも特に存在感が強いです。
キレ良く「ドン」と叩いてすぐ収まるというより、「ブオン」と少し重めに振ってくる感覚が近いです。
低音を鋭く見せるタイプではなく、ベースラインや低い音に厚みと重さを加えてくるような印象。
サブベースだけを強く押し出すというよりは、中低域を含めて全体的に重量感があります。
スピード感を最優先した低音ではありませんが、手頃な価格で低音をしっかり楽しみたい場合には分かりやすい味付けです。
中音域
中音域は低音・高音に対して少し引いた位置にあり、楽器を含めた音域全体が前へ張り出してくるようなタイプとは異なります。
いわゆる、低域の厚みの奥から中音域が出てくるようなバランスです。
その一方で、ボーカルは単純に遠くなるだけではなく、声の芯や輪郭を捉えやすいところがHUOの面白いところ。
中音域の量そのものは控えめでも、ボーカルの存在まで薄くなる印象はありません。
ボーカルを最前面で濃く楽しみたい人には好みが分かれそうです。
ただ、低・高音域のメリハリを残しながら、ボーカルもきちんと追えるという点ではバランス良く整っているほうだと思います。
高音域
高音域は明るくクッキリしており、低音と並んでHUOのサウンドを特徴づけています。
輪郭はハッキリしていて、低域の重さに対して上側からメリハリを付けてくれるような鳴り方です。
これだけ明るくクッキリした傾向だと刺激の強さも気になるところですが、特段刺さるようなキツさは特に感じませんでした。
ただ明るいだけではなく、ある程度コントロールされた範囲でクッキリ感を出している印象です。
まとめ
「TINHIFI HUO」は、重さを感じさせる低音と、明るくクッキリした高音が印象的なイヤホンです。
中音域は少し引っ込み思案で音場も広くはありませんが、ボーカルの芯は捉えやすく、高音にも刺さるような刺激は感じませんでした。
特に低音はキレや強烈なインパクトというより、厚みや重量感を楽しませる鳴り方が特徴的。
低価格帯ながら音のキャラクターは分かりやすく、低音と高音がしっかり目立つメリハリのあるサウンドが好みなら、気軽に楽しめるイヤホンだと思います。
今回のレビューは以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


