SeeAudioから、新たに「SeeAudio Bravo」が登場しました。
パッケージには「BRAVERY MK.II」の表記もあり、Braveryの系譜にある製品という側面もあるようです。
Braveryは本ブログで最初にレビューしたイヤホンでもあり、中華イヤホンへ本格的に興味を持つきっかけになった製品です。


今回は上に挙げた2製品とは別に、手元には「すべてのはじまり」となったBravery(黒)があります。
そちらとの比較もしてみつつ、これまでの製品で受けた印象も軽く振り返りながら、新世代での変化を見ていきたいと思います。
製品の紹介
パッケージデザイン
パッケージにはSeeAudioのイメージキャラクター「Rinko」が大きく描かれています。
正面には「BRAVO」と、その下に「BRAVERY MK.II」の文字も入っており、Braveryとのつながりを感じさせるデザインです。
そして今回のRinko、今までより少しやさぐれ感が強め。
いつもの可愛らしさはありつつ、目元や表情はちょっと地雷系寄りで、「何があったんだ…」と少し気になるくらい雰囲気が変わっています。
すべてではありませんが歴代モデルをズラッと追いかけてきた身としては、SeeAudioは毎回Rinkoの雰囲気を変えてきています。
製品ごとにキャラクターの雰囲気を変えているブランドは、今となっては極端に珍しいわけでもありませんが、今回はある意味で現代風ともいえます。
付属品
付属品はシリコン/フォームそれぞれのイヤーピース、イヤホンケース、ケーブルホルダー、アクリルプレートなど。
ケーブルはBravery AEと同じくHAKUGEI製で、今回は銀メッキOCC(単結晶銅)ケーブルが採用されています。
Bravery AEやBravery24では交換型プラグを採用していましたが、今回は2Pin/4.4mmプラグのみの固定仕様。
ケーブル被膜も従来製品は布巻きでしたが、PVCに変わったことで気がかりだったタッチノイズはかなりマシに。
芯数も2芯から4芯へ変化していますが、外観だけで見ればわずかに細身となっているようです。

イヤホン本体
イヤホン本体は、紫を基調とした半透明のレジンシェル。
透明感のあるシェルから内部構造まで見えるため、フェイスプレートだけでなく横や内側から眺めても楽しめる仕上がりです。
フェイスプレートには青や紫、赤系の細かなラメが入り、見る角度によって表情が変わる華やかなデザインです。
外観の比較にBravery AEと並べてみると、Braveryらしい雰囲気は残しつつも外観はかなり別物。
キュッとくびれたシェルと比べると、Bravoは少し丸みと厚みが増し、ややずんぐりした印象。とはいえ耳への収まりは良く、Braveryで感じていた装着感の良さは健在。
2Pinコネクタも埋め込み型へ変更されています。好みは分かれそうですが、個人的には良い意味にとれる変更点かなと。
ドライバー構成は1DD+3BAで、各帯域の良さを存分に発揮できるように4ウェイクロスオーバーを採用。
超低域をダイナミックドライバー、中低域・中高域・高域をそれぞれ1基ずつのバランスドアーマチュアが受け持つ配置です。
初代BraveryからBravery24まではダイナミックドライバー不採用でしたので、長く続いた構成がここで大きく変わりました。
ノズル径は実測で約5.6mmで、ノズル先端のフィルタもより網目の細かい金属メッシュパーツへと変更されているようです。
販売先のストア情報
「SeeAudio Bravo」は、以下のストアでご購入いただけます。
レビュー
レビュー環境
本記事のレビューは、以下の環境で行いました。
| イヤーピース | 付属イヤーピース(白軸) |
| ケーブル | 付属ケーブル(4.4mm) |
| DAC・アンプ | Luxsin X8 |
全体的な音色・各音域のバランス
実は本製品、以前オフラインイベントで試聴したときの第一印象は、正直なところ「なんだかパッとしないな」というものでした。
同社のSeeUを同じ場所で試聴したことや、じっくり聴くほどの時間はなかったこと、そもそもの試聴環境が異なるということが大いに影響していると思います。
その場での印象と今回の評価は切り分けて考えないとですが、あらためて手元で聴き込んでみて受ける印象はかなり変わっています。
初代Braveryと聴き比べてまず感じるのは、同じ系統のバランスを残しながら、Bravoの方がアタック感と解像感をしっかり出すようになったこと。音の輪郭が一段クッキリして、全体の見通しも良くなったように感じます。
また、音色は暖色寄りにシフトしたようにも感じます。
どちらも基本ニュートラルっぽく聴こえますが、強いていえばBravoの方がほんの少し暖色寄りかもしれないという程度です。
もう一つ分かりやすいのが、音のまとまり方です。
Braveryは広がりを感じやすい一方、Bravoは音像が少し近く、ギュッと濃縮されて密度や勢いを感じやすい鳴り方。
ボーカルも近くなり、Braveryが自然さで魅せるならば、Bravoはエネルギッシュに攻めるような印象を受けます。
低音域
低音域は、今回もっとも分かりやすく変化を感じた部分です。
量感そのものは過度に増えてはいませんが、Braveryよりさらに下まで沈み込み、低いところから弾むような感覚が加わっています。
従来のBraveryもフルBA機としては低域がおざなりになりすぎないような印象でしたが、Bravoではサブベース側の深さと弾力がより分かりやすくなりました。ミッドベースを膨らませて厚くするというより、土台が下方向へ伸びたような感覚です。
個人的には、ここが初代Braveryとの違いを一番つかみやすいところでした。
中音域
中音域では、ボーカルの存在感が引き続き感じられます。
Braveryでは広がりの中にボーカルがしっかり立つ印象でしたが、Bravoはボーカルそのものが一歩手前に出てくる感覚です。
音場の広さはある程度残しつつ、Bravoの方がもう少しボーカルを追いやすくなっているような気がしました。
低域が深くなったことでボーカルが後ろへ引っ込むような感覚もなく、むしろ全体のアタック感や輪郭が明瞭になったぶん、存在感も掴みやすいです。
Braveryが空間の中へ自然に置くような見せ方だとすれば、Bravoは少し距離を詰めて、より直接的に聴かせるような感じだと思います。
高音域
高音域は、量感よりもキレや収まりの変化の方が分かりやすいです。
Bravery24では以前のモデルより高域のキレや伸びが増した印象を持っていましたが、Bravoはそこからさらに上へ伸ばしたというより、音の切れ際がよりはっきりしています。
音の余韻についていえば、Braveryの方が気持ち長く、Bravoは音が立ち上がってから収まるまでが少し速いように思います。
余韻を引きずらずにスッと切り替わり、それでいて刺さるような強さは感じにくく、テンポ良く聴かせる音域にまとまっています。
まとめ
「SeeAudio Bravo」をあらためて聴き込んでみると、初期の「なんだかパッとしない」という第一印象は、大きく覆されました。
初代Braveryと比べても基本的なバランスが大きく離れたわけではなく、ニュートラル寄りの音色やボーカルの存在感など、これまでのBraveryで好んでいた部分はしっかり残っています。
Bravery24が従来のBraveryをベースに、高域のキレや伸びをブラッシュアップしたモデルだったとすれば、Bravoはもう少し広い範囲へ手が入った印象です。特に低域と音のまとまり方は、初代Braveryとの違いを感じやすいところでした。
そのぶん、Braveryの広がりや少し長めの余韻、自然にほどけていくような鳴り方が好みであれば、従来モデルにもまだ独自の魅力があります。
逆にBraveryらしいバランス感を残しながら、もう少し深い低域やクッキリした輪郭、勢いのある鳴り方を求めるなら、分かりやすくハマるのではないかと思います。
今回のレビューは以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。










