こんにちは。
今回は、Fosi Audioより発売中のDAC「K7」のレビュー記事となります。
※本製品は、HiFiGo様よりご提供いただいております。
このような機会をいただけましたことに、感謝いたします。
製品の概要
「Fosi Audio K7」は、ゲーミング x オーディオの両立を目指して開発された、USB接続の多機能DAC/ヘッドホンアンプです。ゲーミング用途においては、ノイズリダクション付きマイク入力や低遅延のBluetooth(aptX LL対応)といった機能が特徴で、FPSやVC(ボイスチャット)を多用するゲームプレイヤーにとって非常に便利な設計となっています。
また、4.4mmバランス出力による高出力設計(最大2.1W@32Ω)や、BASS / TREBLEを個別に調整できるEQ機能、接続中のフォーマットやサンプリングレートが一目で確認できるLCDディスプレイなど、利便性とカスタマイズ性の高さが魅力。
一方で、これらのゲーミング向け機能を搭載しつつも、中身は「AK4493SEQ+TPA6120」という音質へのこだわりを見せた構成です。
一般的なゲーミングDACの場合、搭載しているDACチップが非公開(というより、明記する文化があまりない)ため、しっかりと明記されている点は検討材料になり得ると思います。
そのため、ゲームに限らず、音楽鑑賞や映画視聴、リスニング用のDACとしても優秀な選択肢となっています。
以下に、本製品の特長についてピックアップして整理します。
- AK4493SEQ搭載: ハイファイ機器にも使われる高性能DACチップ
- 4.4mmバランス出力対応(最大2.1W): 高インピーダンスのヘッドホンも余裕で駆動
- マイク入力+ノイズリダクション: ゲーム配信やボイスチャットにも活用可能
- EQ機能(Bass ±12dB / Treble ±6dB): シンプルながら効果的な音質調整が可能
- Bluetooth 5.0対応(aptX HD / LL): 高音質かつ低遅延なワイヤレス接続に対応
- LCDディスプレイ搭載: 入力ソースやサンプリングレートが一目で分かる
- USB / 光 / 同軸 / Bluetooth / マイク: 多彩な入力に対応し、切り替えも簡単
- 16~300Ω対応: 幅広いイヤホン・ヘッドホンに対応できる駆動力
マイク入力を使用する場合の注意点
「Fosi Audio K7」は、幅広いデバイスに対応するために「USB Audio Class(UAC)1.0 / 2.0」の両モードに対応しており、使用目的に応じた切り替えが可能です。
ただし、マイク入力機能はUAC 1.0モードでのみ動作し、UAC 2.0モードでは無効となります。
UAC 1.0モードではマイク入力に対応し、ゲーム実況やボイスチャットなどに活用できますが、再生可能な音質は最大48kHz/16bitに制限されます。
一方、UAC 2.0モードでは最大384kHz/32bitおよびDSD再生が可能となるものの、マイク機能は使用できません。
本体側のボタンを短押しすることでモードの切り替えが可能で、ディスプレイ上で現在のモードを確認することができます。
購入前には、自身の用途に応じてどちらのモードを主に使うのかを事前に把握しておくと安心です。
販売先のストア情報
「Fosi Audio K7」ですが、現在はHiFiGoにて取り扱いがされています。
(以前はクラウドファンディングやAmazonでも購入できたようですが、他にはAliExpressのみ)

製品の紹介
パッケージ構成
パッケージは落ち着いたブラックを基調としたデザインで、ゲーミング機としての雰囲気を漂わせつつも、過度に派手ではなく好印象です。
箱を開けると、DAC本体と付属品が専用のクッション材にしっかり収められており、輸送時のダメージにも配慮された構造となっています。
本体は撮影時点ではビニール袋を取り外していますが、実際には本体が個別に袋詰めされているなど、製品保護にも丁寧な処理が施されていました。
付属品
付属品は実用性を重視した構成で、接続に必要なものがひととおり揃っています。
特に目を引くのは、Type-C to Type-CのUSBケーブルに加え、Type-A変換アダプターも同梱されている点で、PCやスマートフォンなど、接続先を問わず柔軟に対応できます。
また、Bluetoothアンテナは取り外し式となっており、使用環境に応じて省スペース化できるのもポイント。
3.5mmのマイク・ヘッドホン分岐ケーブルも付属しているため、ゲーミングヘッドセットのような製品との併用も視野に入ります。

DAC本体
筐体はシンプルながら高級感があり、アルミニウム素材にCNC加工を施した一体成型デザインとなっています(メーカー公式サイトより)。
表面はマットな質感で指紋も目立ちにくく、デスク上での存在感を程よく抑えてくれる印象です。
フロントにはLCDディスプレイを中心に、「3.5mm / 4.4mm」ヘッドホン出力やマイク入力、調整ノブ類が整然と配置されており、操作感も直感的。
背面にはUSB-C、光・同軸デジタル、Bluetoothアンテナ端子、RCAライン出力といった端子が並び、このサイズにしては驚くほどの拡張性を備えています。
ゲーミングDACでバランス出力に対応している製品は多くないため、魅力を感じさせる一面ですね。
操作も直感的で分かりやすい
電源・モード切り替え・EQなどのボタンはすべて前面に集約されており、ノブやボタンの使い方も視覚的に分かりやすく設計されています。
また、本体の起動も非常にスピーディーで、電源を入れてから数秒で使用可能な状態になります。
実際に操作してみると、複雑な設定やドライバの煩雑さもなく、初めて使うユーザーでも直感的に扱えるシンプルなUIに仕上がっていると感じました。

レビュー
レビュー環境
本記事のレビュー時における構成は、以下のとおりです。
安価で入手可能なイヤホンを選定しつつ、それとなくイメージが掴みやすいレビューに努めています。
再生環境としてはシンプルながら、K7の音の傾向をしっかり掴める構成です。
| イヤホン | 7HZ x Crinacle Zero 2 |
| ケーブル | NiceHCK IcyMoon |
| 接続方法 | USB(384kHz / 32bit) |

全体的な音色・各音域のバランス
全体的な音色として、私自身のイメージは「ニュートラル~暖色寄り」だと感じました。
音の輪郭は明瞭ながら、過度なシャープさはなく自然で聴きやすい印象です。
ただ暖色傾向に偏ることもなく、音源の傾向をそのまま再現するような素直な鳴り方だと思います。
各音域のバランスについては、以下のとおりです。
低音域
キレが良く、輪郭がハッキリしているといった印象です。
引き締まったタイトな傾向で、ボンヤリ感が少なくベースラインやキックのアタック感は程々に感じられるため、中価格帯以降のイヤホンとも組み合わせやすい音作りのように思います。
中音域
クセが少なく、ボーカルやギター・ピアノといった主要な音を素直に描きます。
一歩引いた位置から鳴っているような距離感がありますが、音にはしっかりと芯があり、輪郭も曖昧にならずに聴き取れます。
内蔵のイコライザを使って、TREBLEを「+1」してあげると個人的には好みの鳴り方になりました。
イコライザを使わない場合は低域が強めに出る場合があるので、この辺りの調整が効くのは扱いやすい音域だと感じます。
高音域
スッと伸びて抜けの良い傾向で、シンバルの響きやボーカルのブレス感などが自然に再現されます。
切り込むような鋭さはあまりなく、それゆえに耳への刺激的な印象も控えめでゆったりと音楽に浸れると思います。
音場は自然な広がりで、過度に拡張されることはなく、定位も比較的明瞭です。
音の輪郭がつかみやすいため、ゲームや配信などで方向感や距離感を正確に捉えたいシーンにも適していると感じました。
余談など
「FIIO K7」との違いについて
そういえば、同名のDACにオーディオ向け製品の「FIIO K7」がありますね。
なかなかに紛らわしいですが、こちらは「Fosi Audio K7」とは方向性が大きく異なります。
「FIIO K7」は、前述のとおりオーディオ・リスニングに特化した純粋な据え置きDACで、音質や駆動力の高さにフォーカスをおいた製品です。
一方、「Fosi Audio K7」は、マイク入力・Bluetooth・イコライザなどを搭載した多機能型のDACで、ゲーミングや配信用途まで視野に入れた設計になっています。
(本記事を読まれるほどの方なら問題ないと思うというか、どちらもゲーミング用途に使えないことはありませんが、)ターゲットはまったく異なっていますのでご留意いただければと思います。
こんな人におすすめ
- ゲームも遊ぶけど音質にもこだわりたい、DACチップなどを重視した構成への魅力を感じる方
- USB-DACに加えて、マイク入力やBluetoothなど多機能な機種を探しているといった方
- イコライザで音の傾向を微調整できる使い勝手の良さを重視する方
- 入門機からのステップアップや、サブDACとしても使いやすい据え置き機をお探しの方
一方で、「音質だけを突き詰めたい」「シンプルで余計な機能は不要」という方には、純粋にオーディオ向けへ特化したDACから選ぶというのが妥当な方向性だと思います。
今回のレビューは以上です。
お読みいただきありがとうございました。







