「Daruma Audio RyuRan(流嵐)」は、Daruma AudioとAngelearsのコラボレーションによって生まれたイヤホンです。
10mm径のPU+LCP複合振動板を採用した、シングルダイナミックドライバー構成となっています。
コンパクトな筐体ながら音は濃密で、低音の立ち上がりからグッと引き込まれるような勢いが印象的。
全体としてはニュートラル寄りにまとまったイヤホンでした。
製品の紹介
パッケージデザイン
パッケージは黒を基調に、紫色の光が流れるようなデザイン。
独特なフォントで「流嵐」の文字が大きく描かれており、イヤホン本体のカラーリングとも統一感のある仕上がりです。

付属品
付属品は4.4mmバランス接続のイヤホンケーブルと、形状の異なる3種類のイヤーピース。
それぞれS/M/Lの3サイズが用意されています。
特に印象が良いと感じたのは付属ケーブルで、癖が少なくしなやかで、取り回しは良好。
また、Angelearsの自社ブランドケーブルでもよく見かける、熱収縮チューブ仕上げは高級感が出ていて所有欲が満たされます。
個人的にはずっと前から好みなので、これからも続けてほしいですね。
紫とシルバーを組み合わせたカラーリングはイヤホン本体との相性も良く、全体として見ても統一感があります。

イヤホン本体
医療グレードの光硬化樹脂を使用したシェルを採用。
フェイスプレートは「流れる雲や霧」をイメージしたデザインで、紫を中心に青や赤の細かな色が散りばめられたハンドメイド。
角度や光の当たり方でも表情が変わり、かなり写真映えしやすいデザインだと思います。
ドライバーは10mm径のダイナミックドライバーを1基搭載。
振動板にはPU(ポリウレタン)とLCP(液晶ポリマー)を組み合わせた複合素材が使われています。
また、RyuRanはDaruma Audioの「Vento Conductor(VC)」シリーズに位置づけられ、精密な音響設計によってエアフローを導くことも特徴です。
フラット2Pin仕様で、リケーブル時の選択幅が広いという点もメリット。
ノズル径は実測で約6.1mmでした。ノズル部分は目を凝らすと粉体塗装みたいな外観で、個人的なイチオシポイントのひとつ。
販売先のストア情報
「Daruma Audio RyuRan(流嵐)」は、以下のストアでご購入いただけます。
レビュー
レビュー環境
本記事のレビューは、以下の環境で行いました。
| イヤーピース | 付属イヤーピース(赤軸/Mサイズ) |
| ケーブル | 付属ケーブル(4.4mm) |
| DAC・アンプ | Luxsin Audio X8 |
全体的な音色・各音域のバランス
全体的な音色は、ほんの僅かに暖色っぽさを感じるものの、一般的にはニュートラル方向なのかなと思います。
一聴して印象に残るのは、コンパクトな筐体から奏でられているとは思えないほどの濃密な音。
一つひとつの音にしっかりと存在感があり、立ち上がりからグッと来る勢いもあって、一気に音楽へ引き込まれます。
同じDaruma Audioの1DDイヤホン「RAN(すずらん)」が、寒色~ニュートラルで柔らかく清涼感のあるサウンドだったのに対し、RyuRanは僅かな暖色感に加えて、音の密度や躍動感が増したように感じます。

低音域
低音域は単純に量感で攻めるようなタイプではなく、特に印象的なのはアタック感。
音が立ち上がる瞬間にグッと前へ出てくる力があり、キックやベースの一発一発からしっかりとした勢いを感じられます。
十分な沈み込みもあり、アタック感だけが強すぎることで他が軽弾みな音になることはなさそうに思います。
低い位置までしっかりと鳴らす土台があり、そこに弾むような軽快さも加わっているといった印象です。
低音そのものを必要以上に膨らませている感覚は薄く、量を増やして迫力を作るというよりは、立ち上がりの良さと沈み込みで存在感を出しているように感じます。
中音域
中音域はクセが少なく自然な音色で、全体にある僅かな暖かさも加わり、薄さを感じさせない濃密な表現となっています。
低音に力がありながら中音域が埋もれにくく、声や楽器の輪郭もしっかり確認できます。
ボーカルの位置は比較的近めですが、耳元へグッと張り付くような近さではなく、適度な広がりを残しているような印象。
自然な距離感が保たれているので、圧迫感はそれほどありません。
音場は横方向へ大きく展開するタイプではなく、どちらかといえばコンパクト。
その一方で前後方向には少し奥行きがあり、濃密な鳴り方の割には窮屈さを感じにくくなっています。
高音域
高音域は、刺激をかなり抑えた滑らかな鳴り方です。
刺激感がまったくないわけではなく、金属系の音では曲によって少し気になる場面もあります。
しかしながら、基本的には鋭く突き刺さるような方向ではありません。
低音側にこれだけ勢いがあると全体が騒がしくなりそうですが、高音は少し抑えめで、うまくバランスを取っている感じ。
派手に主張するというより、抜けやきらめきを足す役回りに徹しているような印象です。
まとめ
「Daruma Audio RyuRan(流嵐)」は、ニュートラル寄りのバランス感をベースに、ほんの僅かな暖かさと濃密さも感じられるイヤホンでした。
なかでもやっぱり好きなのは低音で、気持ちの良い立ち上がりと沈み込み感がかなりの魅力。
単純に量で押してくるような感じではなく、この勢いと躍動感で一気に音楽の楽しさへ引き込んでくれるところも良いですね。
音場は比較的コンパクトですが、ボーカルは近すぎず、前後方向にも少し奥行きを残しているため、濃密なサウンドの割には聴きやすい仕上がり。
広大な音場や圧倒的な低音の量感を求めるタイプではありませんが、密度の高い音や立ち上がりの良い低音が好みなら、かなり面白い一台だと思います。
今回のレビューは以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


