「Harmonic Empire Guo Jia(郭嘉)」は、10mm径のダイナミックドライバーを2基搭載したイヤホンです。
低音域にはソリッドウッドスライス振動板、高音域にはPET(ポリエチレンテレフタレート)振動板を採用した、少し珍しい組み合わせの2DD構成となっています。
製品の紹介
パッケージデザイン
パッケージには、かの有名な曹操に重用された軍師「郭嘉(かくか)」をイメージした銀髪の男性キャラクターを大きく配置。
CAUTIONテープなどを組み合わせた派手なデザインで、Harmonic Empireらしくキャラクターの主張はかなり強めです。
そして今回の郭嘉、頼れるイケメンお兄さん仕様。長い銀髪もあって、どことなく某・銀髪の英雄を思わせる雰囲気もあります。
付属品
付属品は、イヤホン本体、ケーブル、2種類のイヤーピース、キャリングケース、ブランドおなじみのキャラクターカードなど。
ケーブルには4芯のOFC(無酸素銅)ケーブルを採用。イヤホン本体の主張の強さとは裏腹に、かなりシンプルな外観という印象です。
イヤーピースは、Harmonic Empireの定番イヤーピース(Sonic/Sonic Galaxy Edition)の2種類が各サイズ付属します。

イヤホン本体
Guo Jiaは、10mm径のダイナミックドライバーを2基搭載したデュアルダイナミック構成です。
2基とも同じ振動板ではなく、低音域側には自社開発のソリッドウッドスライス振動板、高音域側にはPET振動板を採用。
イヤホンの振動板として木を採用している点も目を引きます。メーカー曰く、深みのある低音や自然な余韻につながるとのことです。
ここはGuo Jiaを特徴付けるポイントのひとつですね。
シェルは3Dプリント樹脂をベースに、フェイスプレートにはアルミ合金を採用。
フェイスプレートは細かな面を組み合わせた立体的なデザインで、光の当たり方によって見え方もかなり変わります。
そして、Guo Jiaでかなり目立つのがイヤホン本体の厚み。
横から見るとシェルがかなり分厚く、一般的なイヤホンと比べれば明らかに大柄。装着してみても耳から余裕で出っ張ります。
その存在感には圧倒されますが、実際に使ってみると圧迫感はそれほど強くないという印象。
装着していて気になることといえば、僅かに重さを感じやすいかなといった程度でした。
ただ、筐体そのものが大きいこともあり、長時間の使用では人によってこの厚みや重量感が気になってくる可能性はあります。
ノズル径は実測で約6.5mm。
こちらもやや太めなので、イヤーピースを交換する際には軸径を確認しておいたほうがよさそうです。
販売先のストア情報
「Harmonic Empire Guo Jia(郭嘉)」は、以下のストアでご購入いただけます。
レビュー
レビュー環境
本記事のレビューは、以下の環境で行いました。
| イヤーピース | HE Sonic Galaxy Edition |
| ケーブル | 付属ケーブル(4.4mm) |
| DAC・アンプ | D&A Alpha Pro |
全体的な音色・各音域のバランス
2DDという構成から想像するほど低音を強く押し出すイヤホンではありません。
低音域には適度な厚みと余韻がありますが、必要以上に重くならず、ボーカルを邪魔しないところでしっかり収まっています。
この低音とボーカルのバランスはかなり絶妙で、低音もしっかり楽しみつつ、全体としては聴きやすい方向にまとめられています。
高音域についても刺激は控えめで、鋭さや派手な明るさを強調しすぎることなく、全体的に穏やかに聴けるバランスとなっています。
音場は極端に広いわけではなく普通からやや広めの間くらいで、奥行よりは左右方向への広がりのほうが分かりやすいタイプ。
広大な空間を感じさせるほどではありませんが、かといって窮屈に感じるというわけでもありません。
低音域
10mm径のダイナミックドライバーを2基搭載しているだけに、最初はもっと低音の量感が強いイヤホンなのかと思っていました。
実際には意外と落ち着いていて、低音を前面へ押し出すような鳴り方ではありません。
キックやベースにはしっかり存在感があり、鳴ったあとには少し余韻も残りますが、重たさを引きずりすぎない程度に収まります。
この余韻のおかげで低音が軽くなりすぎず、それでいてボーカルを覆ってしまうほど膨らまない。
量を盛るのではなく、厚みを残しながら聴きやすさとのバランスを取った低音域という印象です。
低音の存在感は欲しいけど、低音ばかりが主張するイヤホンは避けたい。そんなバランスを求める人には扱いやすいと思います。
中音域
中音域では、低音にボーカルが食われにくいところに良さを感じます。
低音側にはある程度の厚みと余韻がありながら、ボーカルを覆う一歩手前で収まっているため、ボーカル自体の存在感もしっかりと残ります。
低音を減らしてボーカルを目立たせているというより、低音も鳴らしながら声を埋もれさせないバランス。
このあたりはかなり絶妙なラインを攻めていると感じました。
音全体を細くして見通しを良くするタイプではないため、キレやシャープさを求める方向とは少し異なります。
そのぶん、低音域から中音域まで極端な主張がなく、自然に音楽を追いやすい仕上がりです。
高音域
高音域は比較的穏やかで、刺激の強さは控えめです。
鋭く刺さるような高音ではなく、長く聴いていても耳につきにくいところはGuo Jiaの聴きやすさにつながっています。
その一方で、高音域には少し詰まるような感覚もあります。
スッと上まで抜けていく開放感や、明るく伸びる高音を期待すると、もう少し抜けが欲しくなる場面はあります。
高音を派手に見せる方向ではないため、低音から中音域までのまとまりは良好。
ただし、爽快感や高音の伸びを重視する人にとっては、この穏やかさが物足りなく感じるかもしれません。
まとめ
「Harmonic Empire Guo Jia(郭嘉)」は、異なる振動板を採用した10mm径のダイナミックドライバーを2基搭載しつつも、低音を必要以上に盛ることなく、聴きやすいバランスにまとめたイヤホンです。
低音には少し余韻と厚みを残しつつ、ボーカルが埋もれない範囲に収める。このバランスの取り方に面白みを感じます。
高音域も刺激を抑えた穏やかな仕上がりですが、その反面、少し詰まるような印象もあります。
もう少し抜けや開放感が欲しくなる場面もあり、音場も特別広いわけではなく左右方向へほどよく広がる程度です。
また、イヤホン本体はかなり大柄。圧迫感自体はそれほどありませんが、耳から大きく出っ張るほどの厚みがあります。
コンパクトなイヤホンを好む方や、耳の形状との相性で大柄なイヤホンを選びづらい方、加えて長時間使用を考えている人にとっては、少し選択しづらい面もあります。
低音をドカドカ鳴らす2DDではなく、ほどよい厚みと余韻を残しながら、ボーカルまでバランス良く聴かせてくれる。
派手さよりも聴きやすさを重視した2DDを探しているなら、なかなか面白い選択肢だと思います。
今回のレビューは以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。





