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【イヤホンレビュー】Elysian Acoustics Pilgrim -新型LSR DDとSonion BAのハイブリッド機が登場

こんにちは。
今回は、Elysianより発売中のイヤホン「Elysian Acoustics Pilgrim」のレビュー記事です。

同社が満を持してリリースする、4基のドライバーとこだわりの設計を有した新型イヤホンがどのような音を聴かせてくれるのか、本記事でご紹介していきたいと思います。

※本記事は、HiFiGo JP(@HifigoJp)様のレビューツアー企画に伴い、試聴機をお借りしています。
 今回は私だけでなく、事前に選ばれた複数名のレビュアーが思い思いのレビューを投稿する企画となります。
 このような機会をいただけたことに、この場にて感謝を申し上げます。

製品概要

「Elysian Acoustics Pilgrim」は400ドルでの発売予定の、1基のダイナミックドライバーと3基のバランスド・アーマチュアドライバーを組み合わせたハイブリッドドライバー型イヤホンです。

本製品では従来のダイナミックドライバー以上のスペックを実現すべく、「Liquid Silicon Rubber(LSR=液状シリコンラバー)」と「マグネシウム・アルミニウム(Mg-Al)合金」を組み合わせた設計を採用しています。

上記の設計により、多くのイヤホンで採用されているPET(プラスチックに類する樹脂素材)で対応可能な低音域の周波数(20Hz)を超え、10Hzまでの対応が可能となったことで従来以上のスペックを実現できているとのこと。

その結果、本製品ではパフォーマンスと深みがありつつもレスポンスの良い低音域の表現が可能となっています。

また、中音域・高音域にはそれぞれ「Sonion製のバランスド・アーマチュア(=BA)ドライバー」を採用しています。
ハイクラスのイヤホンで用いられることの多い同社のBAドライバーと3-Wayクロスオーバー回路により、各音域をしっかりと分割することでバランスを取りつつ、高い明瞭感を備えたサウンドを実現しています。

前述の内容と重複する情報も含まれますが、スペックの一覧を整理していますのでご参考ください。

・9.2mm径 LSR(液状シリコンラバー) カスタムダイナミックドライバー x1
 (マグネシウム・アルミニウム合金の振動板を採用し、低音域を担当)
・Sonion製 バランスド・アーマチュアドライバー x3
 中音域を担当(Sonion 2300 x1)、高音域を担当(Sonion E50 x2)

・3-Wayクロスオーバー回路を搭載
・周波数特性:10Hz~20kHz
・感度:101dB@1kHz(100mV)
・インピーダンス:9Ω at 1kHz

イヤホン本体は、最先端の3Dプリント技術で内部チャンバー・音導管を構築しつつ、最小限の歪みと定位の良さを備えた品質の高い設計となっています。

加えて、各ドライバーの個体差を極限にまで減らす厳格なテストを経て出荷されており、
まさにプロフェッショナルのエンジニアによる妥協のない設計により作り上げられた、高いパフォーマンスとナチュラルなサウンドが特長の製品となります。

その他の詳細は、HiFiGo様のページを併せてご参考いただければと思います。

パッケージと付属品等について

パッケージは正方形の白箱、シンプルながら高級感も感じさせる不思議な印象です。
開封するとイヤホン本体 > 説明書類 > イヤホンケース > ケーブル・イヤーピース等の順に確認できます。

本製品には、SpinFit製のイヤーピース(CP100)が付属しています。
今回はレビューツアー企画のため、届いた時点で各サイズ1セットのパッケージが4つ含まれていました。

また、ケーブルコネクタは大多数で使われている「2Pin」ではなく、
「Pentaconn Ear」を採用しておりますので、使い心地は「MMCX」のものに近いですね。

2Pinばかり所持している私は必然的に付属ケーブルでのレビューを進めていきます。

ただ、到着した個体では右側のコネクタが若干緩いのか、固定はできていても「カチッ」と嵌まった感が薄いように思いましたので、抜き差しでの劣化が少し心配になります。

※左側のコネクタはカチッと刺さりますので、おそらく左右での個体差のようです。

イヤホン本体を見ていきます。
最新技術を駆使して作り上げられたステンレス製の筐体は、本製品に相応しいとも思える高級感が備わっています。

フェイスプレートは艶の眩しいロゴとリング状の装飾、艶消しのベースと2種類の加工が施されています。
艶消し部分はハウジングに至るまで続いており、全体的には落ち着いた雰囲気となっています。

試聴前 – セットアップ

今回はケーブル・イヤーピースそれぞれ付属品をそのまま使用しています。
本製品の持ちうる実力をそのまま伝えていく形で、レビューを進めていきたいと思います。

なお写真のとおり、ケーブルの耳掛け部分の角度が急になっていることで装着時にやや違和感があります。
修正が効かなかったのでそのまま使用していますが、もう少し緩やかなカーブを描いてくれていると嬉しいですね。

音の傾向も変わってしまうので安易にとは言いづらいですが、
この辺りが気になるようなら、同じ「Pentaconn Ear」対応のリケーブルに交換するのが良さそうな感じです。

試聴してみての感想

上流には「FIIO K9 Pro ESS」を使用しています。

一番手ということで、箱出しでのインプレッションを書いていきたいと思いますが、
徐々にエージングされつつ、次の方へ受け渡されていくのはレビューツアー企画ならではだと思います。

一聴して新しさを感じたのは、(イヤーピースと耳の相性でそのように感じているのかもしれませんが、)やや後頭部寄りの方向から包み込まれるような鳴りかたをするところです。
横方向への音場が広くとられており、縦方向にはほとんどブレることなく定位がしっかりした音のように思います。

各音域のバランスはほぼ均一化されており、絶妙なチューニングで低音域の深みを若干ながら出しているようです。
新設計のダイナミックドライバーが功を奏しているのか、各音が弾んでいるような雰囲気があり「音楽を楽しませる」ことに一役買っていると感じます。

とはいえ、本製品は明瞭感の高さにシフトした設計ということもあり、どこかが突出してアピールしていると感じるまでの傾向ではないように思います。
例えば低音域の重厚さを楽しみたい、中~高音域の煌びやかさが目立つようなイヤホンを使いたいといった個性を求める用途になりますと、やや物足りなく感じてしまう可能性はありそうですね。

今回のレビューでは、ESS社のDACチップ特有の分解能の高さも相まって、本製品から奏でられる音の明瞭さは直近で試した他製品よりも一段階上のレベルに感じられます。
直近のレビューでは「hololive IDOL PROJECT」のアルバム『Bouquet』を聴き込んでいるのですが、どの楽曲においても透き通るようなバックミュージックに各々のボーカルがうまくハマり、心地の良いリスニングタイムを楽しめました。

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ボリュームを上げすぎると高音域が少し刺さりかけますので抑えめにする、あるいは付属の「SpinFit CP100」よりも鼓膜との距離を取ることができるイヤーピースに交換するのが良いかと思います。

ビルドクオリティは一部を除いては申し分ないものの、400ドルという価格は為替レートを考慮すると決して手の出しやすい価格とは言えないのが辛いところですね。

予算を考慮せずにコストパフォーマンスという面で評価するのであれば、価格に見合ったパフォーマンスは期待していいと思います。

前述のとおり、個性あるイヤホンではなくひたすら綺麗に音を鳴らしてくれることをお求めの方には、おそらくピッタリハマってくれることだろうと思います。
音の綺麗さといった観点では「TANCHJIM ORIGIN」も個人的おススメ製品に入りますので、ぜひ比べてみてください。

本製品は執筆時点で間もなく、販売が開始される予定ですので、詳細は下記のリンクやHiFiGoの公式Xよりご確認ください。

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お読みいただきありがとうございました。

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