KEFINEのイヤホン「KEFINE Klean」と、xDuooのポータブルDACアンプ「xDuoo Link 3」の2製品のレビューです。
本ブログでは、基本的にはひとつの製品をひとつの記事でご紹介していますが、たまに2製品を扱う場面も増えてきました。
そのような器用貧乏な経験もプラスに作用したのか、今回は提供元より「ぜひ、この組み合わせで試してみてほしい」とご依頼いただく運びとなりました。
それぞれ単独で扱う形態よりも、イヤホンとポータブルDACを組み合わせたうえでの所感に興味をお持ちとのことです。
そのため、今回はいつもに比べると少し長めの記事になっています。
まずは、Kleanそのものの印象を軽く見ていきつつ、メインはLink 3と組み合わせたときにどう聴こえるかという視点です。
最初に簡単にご紹介しておくと、Kleanは実売価格が6,000円台後半と検討しやすい価格帯ながら、音のまとまりや作りの良さがしっかり感じられるイヤホンです。
その一方、Link 3は3万円以上とポータブルDACの中でも高価格帯に位置する製品です。
ESS社製のDACチップ(ES9039Q2M)を2基搭載し、USBインターフェースにはXMOS XU316を採用。
3.5mmと4.4mmの出力に対応し、外部ストレージとして利用できるmicroSDスロットまで備えています。
価格も立ち位置も異なる2製品ですが、組み合わせとしてはかなり素直で、その狙いも分かりやすいと思いました。
それでは順に見ていきたいと思います。
製品の紹介
パッケージデザイン
パッケージは、両製品で方向性がはっきり分かれています。
KEFINE Kleanは、表面には製品イメージとブランド名を大きく配置し、製品名と搭載ドライバーの仕様を小さく訴求点として配置。
それに比べ、xDuoo Link 3はサイバー感のある外観。
一面のグレーを背景に、見る角度によって微妙に色が変わるホログラム調のデザインで、製品名を配置しています。
どちらかといえば、オーディオ寄りというよりはガジェット感が強く出ているように感じます。
いずれの製品も、裏面は比較的あっさりとした内容。必要最低限のスペックやブランド情報などが記載されています。
付属品
KEFINE Klean
付属品は、3.5mmケーブル、3サイズのイヤーピース、交換用ノズルを装着済みのものを含めた2種、そしてケースです。
特別に豪華というわけではありませんが、必要なものはきちんと一通り揃っています。
ケースはコンパクトながら、イヤホンとケーブルをまとめて持ち運ぶにあたっては必要十分な余裕があります。
付属ケーブルの線材は、銀メッキ銅線を使った2芯構造です。
派手さよりも実用性重視という印象で、箱出し時点でも変なクセもなく取り回しやすく、外観もイヤホン本体以上に主張しすぎず合わせやすいと思います。
交換用ノズルについては、2種の音色を楽しめる遊び心のあるアクセサリです。こちらは後述で触れていきます。

xDuoo Link 3
付属品は、着脱式のUSB Type-C to CケーブルとUSB Type-C to A変換アダプターです。
元々、ポータブルDACはそれほど付属品が多くない製品ぞろいのため、付属品だけ並べるとかなりシンプルに見えます。
多くはスマートフォンとの併用を意識されていると思われますが、変換アダプターのおかげでPCともすぐに接続できます。
USB Type-Cは着脱式のため、安価な製品でたまに見られる直付けよりも、断線などのトラブル時にも安心です。
利用シーンによっては、微妙に長さが足りないということもありますので、個人的には着脱できたほうが好みでもあります。
収納ケースは付属していません。
Link 3自体がかなり存在感のある筐体のため、移動中や外出先での使用を考えている場合は別途ポーチ類があるとよいです。

イヤホン・DAC本体
KEFINE Klean
本体は小型で、耳に収まりやすい形状です。
筐体は金属製で、手に取ると適度な重みがありますが、見た目や使い勝手のうえでゴツさは出にくく実際の装着感もかなり素直です。
フェイスプレートとシェルはネジでも固定されており、接着だけに頼った構造と比べると安心感があります。
フェイスプレートのデザインは格子状のパターンとブランドロゴのみで、それぞれ強く主張するほどではありません。
外出先で使っても目立つことなく、さりげなく音楽を楽しみたいといった趣向に合いやすいと思います。
ドライバーは10mm径のDLC(ダイヤモンドライクカーボン)振動板ダイナミックドライバーを、1基搭載しています。
いわゆるシングルDD構成ですが、ハイエンドモデルでもシングルDDのイヤホンは山ほどあります。
多くのドライバーを搭載しているイコール音が良い、表現力が高いという結論には至らないのがオーディオの世界。
Kleanは音のまとまりや完成度でしっかり勝負するタイプです。
また、交換式ノズルはKleanの特徴的なギミックのひとつです。
ノズル自体の配色はいずれもゴールドですが、先端のフィルター部分の色がシルバーとブラックで分かれています。
デフォルトで装着されているシルバーノズルは、暖かく滑らかな方向性の音色となっています。
ブラックノズルは、シルバーのそれよりも明るく高解像度寄りの音色として、それぞれ違った一面を楽しめる仕組みになっています。
なお、ノズル径は実測で約6.5mmでした。
筐体そのものはコンパクトで耳へ収まりやすい反面、ノズル先端はやや太めです。
耳穴の小さな方は、イヤーピースのサイズや軸の硬さによって装着感が変わりやすいと思います。
xDuoo Link 3
一般的な小型ドングルDACの感覚で見ると、それなりに大きさを感じます。
サイズ感としては、単なる変換アダプターというより、ちょっとしたMP3プレイヤーを持ち歩く感覚に近いと思います。
なんとなく、某ライダーの変身アイテムのような見た目にも感じます。空に掲げて叫んでみると、何かが起きるかもしれない。
筐体そのものはしっかりした作りで、表裏には透明度の高いガラスパネル、中央や側面にはアルミフレームが組み合わさっています。
表面のほとんどのスペースをグリーンの配色が占めており、オーディオ機器としての存在感はかなり強めです。
出力端子は、3.5mmシングルエンドと4.4mmバランスの2系統です。
USB Type-C端子は上部・右部の側面にそれぞれ1ポートずつ配置されており、後者は給電用のポートとなっています。
給電ポートを介してのパススルー充電にも対応しており、例えばスマートフォンに接続しながら充電するといったことも可能です。
また、microSDカードスロット(最大2TB)を搭載しており、本体設定からHUBモードに切り替えると外部ストレージになります。
ポータブルDACという位置づけながら、ちょっとしたUSBメモリ的な用途にも使える実用性があります。
操作系は、画面側にボタンが3つ、反対側にメニューボタンが1つ配置されています。
本体ディスプレイでは再生フォーマットやサンプリングレート、音量、フィルター、EQなどを確認できます。
専用アプリはありませんが、あまり色々とアプリをインストールしたくない方には本体だけで設定を触れたほうがメリットが大きいです。
本体前面には発光部があり、サンプリングレートによって色が変わります。
また、ディスプレイのフォントカラーを任意に設定できます。このような機能は目新しいものだと思います。
DACチップには、ESS社製のDACチップ(ES9039Q2M)を2基搭載しています。
Kleanを鳴らすだけなら明らかにオーバースペックだとは思うものの、外部給電を利用するSuper Power Modeでは、4.4mmバランス出力から最大1,000mWの高出力に対応します。
さまざまなイヤホンやヘッドホンへ使えることを考えると、かなり幅広く活用できそうな製品という印象です。
販売先のストア情報
「KEFINE Klean」ならびに「xDuoo Link 3」は、以下のストアでご購入いただけます。
なお、Link3については期間限定で読者様向けにクーポンをご用意いただきました。お役立ていただければ幸いです。
10mm DLC振動板採用のダイナミックドライバー搭載。2種のノズルで違った味わいを楽しめる、コストパフォーマンスの高い製品
ESS社製DAC(9039Q2M)を2基搭載バッテリー不要の給電設計で、長く楽しく使えるポータブル製品
レビュー
レビュー環境
本記事のレビューは、以下の環境で行いました。
| ノズル | デフォルト(シルバーノズル) |
| イヤーピース | 付属イヤーピース |
| ケーブル | 付属ケーブル(3.5mm) |
| DAC・アンプ | D&A Alpha Pro(イヤホン単体の試聴時) |
全体的な音色・各音域のバランス
KEFINE Klean(単体)
Link 3と組み合わせる前に、まずはイヤホンだけの試聴を軽く行いました。
音の中心になるのは、弾みの良い低音と、やや近い距離でハッキリ聴こえるボーカルです。
高音もきちんと明るさや見通しを持っているのですが、ザラつきや硬さが前に出にくく、全体としてかなり聴きやすくまとまっています。
解像度の高さはきちんと感じられますが、細部ばかりを強調するような音ではありません。
低音から高音までのつながりが自然で、コストパフォーマンスの良好なバランス重視のイヤホンだと思います。
KEFINE系イヤホンを初めて試してみたいときにも入りやすいですし、実売価格を踏まえればかなり優秀な部類です。
KEFINE Klean & xDuoo Link 3
では、Link 3と組み合わせてみると、どのような変化を感じられるのか。
結論から言うと、Link 3はKleanの方向性を大きく変えるタイプではなく、イヤホン自体の持ち味を崩さずに音の密度や押し出しを整えてくれるという印象でした。
Kleanが持っている、弾みのある低音や少し近くで聴こえるボーカル、クリアに鳴っていながらザラつきにくい高音といった軸は、そのまま保たれています。
変化として分かりやすいのは、音の輪郭と土台の安定感です。
単にシャープに寄せるのではなく、音の芯を少し太くしながら、見通しも一緒に引き上げてくれる感じがあります。
Kleanはもともとクリアでまとまりの良いイヤホンですが、Link 3と組み合わせると、そのまとまりに少し厚みと余裕が加わる感覚です。
据え置き環境とは立ち位置が違うため、単純比較までは行いませんが、Link 3はポータブルDACという位置づけの中で、Kleanをかなり気持ちよく鳴らしてくれる組み合わせだと思いました。
低音域
低音域は、弾みの良さがしっかりと活きています。
量感を大きく盛る方向ではなく、低い音の立ち上がりを分かりやすくしながら、土台を少し強くしてくれる鳴り方です。
そのため、リズムのノリはそのままに、音の輪郭がぼやけにくくなります。
もともとKleanの低音は、重たく沈み込むタイプというより、軽快さと芯のある打ち方を両立したタイプです。
Link 3を組み合わせると、その軽快さを損なわずに、もう少し厚みと安定感が乗ってきます。
低音だけが前に出すぎる感じはなく、ボーカルや中域へ被りにくいのも良いところです。
単体でも十分楽しめる低音ですが、Link 3では一音ごとの存在感が少し増すような印象と、音楽全体の勢いが自然に出てくる感覚があると思いました。
中音域
中音域は、この組み合わせでもかなり扱いやすいです。
Kleanはボーカルをやや近めに置きつつ、輪郭をハッキリ見せてくれるタイプです。
Link 3を組み合わせても、その近さや見やすさは維持されたままで、声の線が少し濃くなるような印象があります。
輪郭だけを硬くするのではなく、厚みもある程度残してくれるので、ボーカルが細くなりすぎません。
歌声を主役として聴きやすいのはそのままですし、周囲の楽器との分離も少し整理されて、全体の見通しが良くなります。
派手に変わるわけではないものの、音の密度感という意味ではきちんと上積みがあります。
高音域
高音域は細かな音を見せつつも、聴き疲れしにくいバランスです。
Kleanはもともと高音を強く尖らせるタイプではなく、Link 3を合わせてもギラつく方向には行きにくく、解像感を保ちながら滑らかさも残してくれます。
変化としては、細かな音の輪郭や余韻が少し追いやすくなる感覚がありました。
ただ、明るさだけを強く押し出す鳴り方ではないので、音の細部を見せつつも、全体のまとまりは保たれています。
ザラつきやすい帯域が過敏に出ないため、Kleanの高音の扱いやすさとLink 3の情報量の多さがうまく噛み合っている印象です。
もっとシャープさや抜けの強さを求めるなら、ブラックノズルに交換するという選択肢もあります。
ただ今回の組み合わせであれば自然にまとまりやすいのは、やはりシルバーノズルなのかなと思います。
まとめ
KEFINE KleanとxDuoo Link 3は、価格帯こそ大きく異なりますが、組み合わせとしては素直で相性の良い2製品でした。
Link 3はKleanの持ち味を大きく変えるのではなく、音の密度や安定感を自然に引き上げてくれます。
Kleanだけを鳴らすには余裕のあるDACですが、今後ほかのイヤホンやヘッドホンも試していくなら、その出力や豊富な機能を長く活用できます。
手頃なイヤホンから再生環境を一段ずつ整えていく、という導入にも分かりやすい組み合わせだと思いました。

今回のレビューは以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。











