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【イヤホン】TANGZU Nezha – 6BA+1ESTのフラッグシップ級モデルの印象は

こんにちは。
今回は、TANGZUよりリリースされたフラッグシップ級イヤホン「TANGZU Nezha」のレビュー記事です。

2023年に私が購入したイヤホンの中では圧倒的な実力を見せてくれました。
本記事では、そんなお気に入りイヤホンの魅力についてたくさんご紹介していければと思います。

製品概要

「TANGZU Nezha」は、多数のドライバーを搭載した物量重視のイヤホンとなっています。
ドライバー構成は6基のBA(バランスド・アーマチュア)と1基のEST(静電型ドライバー)の組み合わせですが、
BAは低域用にSonion製を2基、中域・高域用にTANGZUのカスタムBAがそれぞれ2基ずつ搭載されています。
上記にESTを組み合わせることで、高域に優れた明瞭感が加わるように調整された一品となっています。

また、多くのドライバーを破綻なく同調させる技術として、
TANGZU独自開発の「Q-IAO 電子クロスオーバーテクノロジー」を採用し、理想的な動作を実現しています。
加えて、最大限にパフォーマンスを引き出すことを目的に、3Dプリントで設計された音導管を採用しているとのことです。

なお、本製品を彩るフェイスプレートは1つ1つ手作業で制作されたものであり、
立ち上る炎をイメージした赤色のフレーク加工は、個体によって微妙な違いがあるので「自分だけのイヤホン」として所有欲を満たすことができるといったメリットがあります。

詳しくは、TANGZUの公式サイトについてもご参考いただければ幸いです。
おそらく、日本語の説明としてはAmazonを見ていただいた方が個人的には分かりやすいようには見えます。

パッケージと付属品等について

海外製品、もとい中国製造のイヤホンはパッケージに女性キャラクターの採用が多い印象ですが、
今回はなんと男性キャラクターかつ、かなりのイケメンときました。

…というのはさておき、パッケージはイヤホン単体としては大きめのサイズとなっています。
理由は開封した際の写真をご覧いただければ納得がいくものと思います。

なお、裏面には日本語表記のスペックも記載されておりますので、
日本国内の正規代理店経由で発売される可能性はあるものとみてよさそうですね。

※ただし、現在は日本国内でTANGZUを取り扱う代理店が存在しないようで、
 TANGZUの公式Xにおいて、代理店を探しているといった旨を投稿されておりました。

※背景のマウスパッドやカード等は付属品ではありませんので、ご留意ください。

ここで少し小話になりますが、当初購入時に届いたパッケージは表面・裏面がこのようになっておりました。
表面は「EST」と表記されるべき箇所が「PZT」で、裏面はスペック表記がすべて「SAMPLE」でした。

オーディオ界隈の方より情報を得て、TANGZUへ確認してみましたところ
「初期ロット品で、誤って開発時のパッケージで出荷してしまったものが出ていた」とのことでしたので、
少なくとも実際のドライバー構成は「6BA+1EST」ということを本記事でも説明しておきたく思います。

※「1EST → 1PZT」との表記になってしまった理由は、単純に翻訳ミスのようです。

上記のやり取りを経て、TANGZUのご厚意にて再送いただいたものが前述のパッケージとなります。
もし、購入された方の中で気づいていないor気にしていなかったけど本記事を見てやっぱり不安になってきた…
という方がいらっしゃいましたが、TANGZUへ直接相談をしてみてください。

では、小話も済みましたので開封を進めていきたいと思います。
前述していたパッケージのサイズが大きい点は、これまた大きめのイヤホンケースが付属しているためとなります。

イヤホンケースには(収納方法が正しいかどうかは定かではないのですが、)
ケーブル装着済のイヤホン本体や付属品について収納し、持ち運ぶといったことが可能となっています。

付属ケーブルは4芯銀メッキ単結晶銅かつ、3.5mm / 4.4mmを差し替え可能な交換型プラグを採用しています。

イヤーピースは同社の「TANGZU Tang Sancai」を、S / M / L が1ペアずつ付属しており、
ノーマルバージョンと大口径バージョン(Wide Bore Version)がそれぞれ封入される形となっています。

イヤホン本体は下記のとおり。
手作業で彩られた赤色のフレーク加工はとても美麗であり、ベースの黒色と対照的に「映え」を感じます。

いわゆる「多ドライバー型」イヤホンのため、やや大きめの筐体ですが尖った部分などはありませんので
耳への収まりも悪くなく、スッと装着して聴くことができますので付け心地もしっかり配慮されていると感じます。

ステム部分も細めに作られており、イヤーピースの交換にあたり付けづらさを感じることは一切ありませんでした。

試聴前 – セットアップ

今回の試聴にあたり、ケーブルは「NiceHCK AceOrpheus」を組み合わせることとしました。
本ケーブルは高純度8N品質の単結晶銅を採用しており、グラフェンやパラジウムなどといった他の線材を含めていないことにより、純粋にイヤホン本体の性能が引き出すリケーブルであるように感じています。

イヤーピースは付属の「TANGZU Tang Sancai」のノーマルバージョン(Mサイズ)を使用しています。

試聴してみての感想

上流には「FiiO K9 Pro ESS」を使用しています。

まず、1基のEST(静電型ドライバー)の能力を際立たせるような高域~超高域の伸びの良さが印象的であり、
同じく中高域にTANGZUカスタマイズのBA(バランスド・アーマチュアドライバー)を加えての協調動作によって、文句の言いようがない、臨場感と明瞭感を高いレベルへ昇華させた素晴らしいサウンドという一言に尽きます。

低域はSonion製BA(バランスド・アーマチュアドライバー)ならではの、主張の激しくない淑やかさを持ちつつも、音源のベースラインをはっきりと聴きとれる深みについても垣間見えるように感じます。

ボーカルが介在しないサウンドトラック等では、上記に挙げた低域の良さをより顕著に感じることができ、
ひとたび目を閉じると、まるで目の前でオーケストラが鳴り響いているかのような臨場感の中で音楽を楽しむことができます。

各音域の分離がしっかりと取れた印象深いサウンドは、TANGZU独自開発のクロスオーバーテクノロジーが功を奏した結果であると思い、メーカーが本製品に向けた「熱い想い」を感じました。


また、イヤーピース「TANGZU Tang Sancai」にはバリエーションモデル「Wide Bore(大口径)バージョン」が付属しています。
交換後はノーマルバージョンで1点から解放されていた音が広範囲に拡散されるような印象へと変わることによって、同じ音源であっても音場をより広く感じることができます。
音場の広さを重視しつつ、よりリアルな体験をご希望の方は「Wide Bore Version」をおススメしたいと思います。

もちろん、ダイレクトにイヤホンの出音が耳に伝わる形となりますので、人によって長時間のリスニングに疲れを感じる可能性はあります。
個人的にはノーマルバージョンで基本性能の高さを感じていただき、少し物足りなさを感じたら大口径バージョンへ交換して、味付けを変化させる形でお楽しみいただければと思います。

総評

「TANGZU Nezha」は同社のフラッグシップ級イヤホンという役割をしっかりと果たし、かつ価格帯としても高すぎず安すぎずを実現した、総合的にコストパフォーマンスが高いと言わしめる名機であると考えています。

現在のセール価格(338.87ドル)は為替相場ですと5万円前後となってまいりますので、
必ずしも安い買いものとはいえず、手を出してみたいが少し敷居が高い・敷居が高いと受け取られる方もいらっしゃると思います。

しかしながら、私は本イヤホンを2023年中に購入した中で最良の選択肢であると確信しています。
例えば自費で購入したゆえに褒めざるを得ない…などといったことはなく、むしろ無試聴で購入を決意した結果として「ここまで洗練されたイヤホンだった」ということで満足度は高かったように思います。

AliExpressではセール期間かつプロモコードを活用すると200ドル後半で購入できるタイミングもございますので、気になる方はぜひご検討いただければと思います。

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なお、AmazonではLinsoul様の販売・発想で出品中で、現在は10%割引クーポンも配布されているようです。

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お読みいただきありがとうございました。

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