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【イヤホンレビュー】Hidizs Mermaid MP145 – 14.5mmの大口径ドライバーの実力はいかに

こんにちは。
今回は、Hidizsよりリリースされた14.5mm大型平面ドライバー搭載イヤホン「Hidizs MP145」のレビュー記事です。
大口径の平面駆動型ドライバーがどのような体験をもたらしてくれるのか、楽しみにしつつ触れていきたいと思います。

※本記事は、Hidizs様の「Hidizs Product Feedback Insights Program」での選出を受け、
 製品をご提供いただいたうえでのレビューとなります。

製品概要

「Hidizs MP145」は14.5mmの大型平面ドライバーを1基搭載したイヤホンであることに加え、
クジラからインスピレーションを受けた、独創的かつ極めて精度の高い筐体デザインを採用していることが特長です。

高周波の歪みを低減するため、左右完全対称の磁器回路を実現した効率化を徹底したことにより
最大磁束が「1テスラ」に限りなく近いことが保証され、他社製品の追随を許さない明瞭感のある音質を実現しているとのことです。

また、交換可能なフィルターとイヤーチップの組み合わせにより、
合計で9種類のチューニングを楽しむことができる、非常にカスタマイズの豊富さに優れた製品となっています。

なお、本製品には全世界199台限定版の「Golden Titanium Edition」というエディションも用意されており、
クラウドファンディングにはじまり、多くの方が手にされているように思われます。

私自身も本製品以上に、数量限定という言葉にはどうしても弱いので購入を検討していたところ、
今回レビューの機会をいただけたのでありがたい限りです。

詳しい製品情報は、以下のHidizs様のページもご参考いただければと思います。

ちなみに、今回でHidizsのイヤホンをレビューするのは2回目となります。
初回のレビューは「Hidizs MD4」の記事となりますので、よろしければ併せて閲覧いただけると幸いです。

パッケージや付属品等について

パッケージは文字にメタリックな装飾を散りばめた、いかにもHidizsらしい高級感を伺わせます。
裏面には中国語・英語・日本語の3種類の言語でスペックが表記されています。

内箱は紙製ではなくプラスチック製となっており、やや物珍しさを感じます。
1枚目の下部の紙箱に付属品が収められており、その下にイヤーチップが収納されているといった形となります。

イヤホン本体はクジラの胸びれ・尾びれからインスピレーションを受けたデザインが採用されており、
いかにも工作精度の高そうな段構えのディテールと、中心部をよく観察するとスリットが設けられていますね。

これらは外見の印象強さだけにとどまらず、
しっかりと音の明瞭感やバランス、臨場感を実現することを目的に設計されたデザインとして成り立っています。

ステム部分は後述のフィルター交換ギミックが採用されていることに伴って、やや太めとなっています。

上記に加え、大型ドライバーゆえの筐体の大きさには圧倒されてしまいますが、
実際に装着してみると少し耳からはみ出てしまうものの、問題なく収まりましたので装着感は意外と良いです。

季節柄、金属製の筐体はヒンヤリとした感触を感じますが…そこは個人の好み次第かなと。

付属品は以下のとおりです。
イヤーピースは低域重視・バランス型・ボーカル重視のものが、各3サイズ(S / M / L)と付属している点は、
MD4と同様であり、この中から「自分の好みに合うものを選んでくださいね」といった優しさが垣間見えますね。

イヤホンケーブルは6N銀メッキ単結晶銅線を採用していますので、
無理にリケーブルを検討する必要はなく、そのままでもイヤホンの性能を出しきれるのかなと思います。

もちろん、リケーブルが不要ということではありませんので
「上を目指す」場合は、リケーブルも検討に含めていただくのがよりよい選択肢になり得ると思います。

※「3.5mm または 4.4mm」のプラグ構成で展開されている製品となりますが、
 今回は3.5mmプラグ版をご提供いただきましたので、バランス接続は他社リケーブルを使用したいと思います。

また、本製品はフィルター部分を交換することでも低域重視・バランス型・高域重視の変化を楽しむことができ、
今までの製品以上に、よりチューニング範囲の広さが重視されているイヤホンだと思います。
フィルターはねじ込み式で簡単に緩めて取り外すことができますので、色々と試す点でも使いやすいと感じます。

なお、イヤーチップはフィルターが緩まないように「右へねじ込む感じ」に取り付けるのがおススメです。

試聴前 – セットアップ

アンバランス接続は付属ケーブルを使用しつつ、
イヤーピースも付属の低域重視・バランス型・ボーカル重視のMサイズをそれぞれ使用しています。

2枚目の写真はバランス接続用に用意した、ivipQの「ivipQ-527」となります。
銀メッキ単結晶銅+銀パラジウムの線材を組み合わせており、より高域の表現に適したリケーブルとなります。

基本的にはアンバランス接続前提でのレビューとしつつ、少し物足りなさを感じた部分はリケーブルの印象を交えたいと思います。

試聴してみての感想

まず本製品は平面駆動型のため、上流の駆動力が要求されやすい形となっています。
手持ちのDAP(HiBy R6 III)では、ハイゲインかつ音量を42程度に設定することで丁度よい具合になりました。

また、平面駆動型には「高域重視なものの、若干の刺さりを感じる」といった惜しい印象をもっていますが、
本製品の印象は上記とは異なり、キレのいい低域と高域の中に少し控えめな中域が存在するという感じでしょうか。

各々の音がスッと駆け抜けていく心地よさを感じましたので、おそらく音源のジャンルを問わず使っていくことができると思います。

上記はバランス型セッティングでの印象ですので、低域重視・ボーカル重視のイヤーピースとフィルターにそれぞれ交換しつつ、それぞれの印象を書き進めていきます。

※低域重視のフィルターがレッド・バランス型がピンクゴールド・ボーカル重視がシルバーとなっています。
 自分自身もパッと見で区別ができないので、備忘も兼ねてここへ記載しておきます。

低域重視のチューニング

バランス型と比べ、やや低域の沈み込みに深みがあるように感じました。
また低域のキレ(=スピード感)が控えめになりますので、余韻を感じやすいサウンドへ変化するようです。

低域・ボーカル(女性ボーカルのため、中域~高域)が同時に鳴る場面では、
ボーカルのほうが控えめとなる関係上、タイミングが被ると濁りのようなものを感じるように思いました。

ただ、4.4mmプラグでのバランス接続へ切り替えると、
音の分離感が増すことで濁りも改善されて聴きやすくなりましたので、私はバランス接続をおススメします。

ボーカル重視のチューニング

バランス型で印象深かった高域のキレの良さが増し、より明瞭感のある(クリアな)音のように感じました。

完全に抑え込まれているという訳ではないものの、
これまでの平面駆動型ドライバーと違って、高域の刺さりがかなり低減されていることが分かりやすいと思います。

また、上述したような変化の代償に低域が薄れてしまう…ということはなく、近すぎず遠すぎない一定のレベルを保ってくれています。

どのチューニングがおススメなのか

結論をいえば「好み次第」ではあるのですが、
3種類のチューニングではボーカル重視が最も切れ味の鋭い印象を感じ、平面駆動の特長を活かせていると感じます。

ただ、個人的には「もう少し低域が欲しいな…」と思い、最終的にはバランス型のチューニングとしています。

本製品を手にされた方々へアドバイスできることとしては、
最初にボーカル重視のチューニングをお試しいただき、そこから低域をどこまで重視したいか…で調整していくと回答が出しやすいように思います。

まとめ

久々に平面駆動型ドライバーのレビュー記事を執筆しましたが、
聴いた感想を文章にアウトプットすることの難度が高く、自分自身もレビューを通して色々と勉強になりました。

ただ、それだけ本製品が工夫を凝らした一品であるということは確かなものであり、
2万円前後と決して安価ではない価格帯でありながら、豊富なチューニング機構や独自性の高いデザインが印象深いものであり、実際に手にした方々に満足感を与えてくれる製品だと思います。

本製品はHidizs様公式ストアの他、AliExpressや日本国内のAmazonで購入することが可能ですが、
記事を執筆した現在、中国は春節のため休業中のストアがほとんどだと思われます。

少しでも早く聴いてみたい!と興味を持っていただけた方は、Amazon経由での購入をぜひご検討ください。

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お読みいただきありがとうございました。

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